top of page
2026年4・5月号 巻頭言
『 復活祭に寄せて 』 使徒ヨハネ 田中 昇 復活祭は、十字架にかけられて死なれた主イエス・キリストが、父なる神の力によって復活 されたことを祝う、教会の典礼年の頂点です。この出来事は、キリスト者の信仰の中心であり、すべての希望の源です。 今日の福音で弟子たちが最初に見たのは、復活した主のお姿そのものではなく、取りのけられた石、空になった墓、そして残された亜麻布でした。その中で、主に愛された弟子だけが 「見て、信じた」 と記されています。 ここに、私たちの信仰の姿があります。私たちもまた、復活した主を直接この目で見るのではなく、信仰の目によって主が生きておられることを知り、受け入れるのです。 復活とは、単なる過去の奇跡ではありません。死が人間にとって最後の現実ではなく、罪と死と絶望が最終的な力ではないことを示す出来事です。キリストの復活によって、神は私たちに新しい命への道を開いてくださいました。ですから復活祭は、ただ 「主は復活された」 と祝うだけの日ではなく、私たち自身が復活の希望のうちに生きるよう招かれる日です。古い罪の自
2026年2・3月号 巻頭言
『 新しい年度の初めにあたって 』 主任司祭 使徒ヨハネ 田中 昇 カトリック教会の教会法典には、小教区の主任司祭の司牧を支えるために司牧評議会を設置することができると定められています(536条)。この司牧評議会は、主任司祭の司牧、 教会の運営全体についての適正な判断を支える共同体を代表する信徒で構成される諮問機関です。ただし昨今のシノドスの議論や教皇文書からは、この司牧評議会は単純な諮問機関としてではなく、
2025年12月・2026年1月号 巻頭言
『 クリスマスの神秘を生きる 』 主任司祭 使徒ヨハネ 田中 昇 クリスマスにはクリスマスキャロルと呼ばれるこの季節特有の歌がよく歌われますが、実は日本で作られた最初のオリジナルのクリスマスキャロルは、カトリックの作曲家として活躍された新垣壬敏氏(1938-2024年)によって作曲された 『きかせてください』 (『カトリック典礼聖歌集308番』) だと言われています。 作詞は、当時関口教会の司祭で後に東京教区の補佐司教となった森一弘師(1938-2023年)でした。3部構成の歌詞は、主の降誕・クリスマスが意味することを短く的確にまとめています。 「(1)聞かせてください、羊飼いたちよ。あなたたちがいま耳にしたことを。――お生まれになったみどりごが、悲しむ人の友であることを。(2)教えてください、羊飼いたちよ。あなたたちがいま見たことを。――お生まれになったみどりごが凍える心の愛であることを。(3)歌ってください、羊飼いたちよ。あなたたちの今日のよろこ
bottom of page
