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2026年2・3月号 巻頭言

  • 1月30日
  • 読了時間: 3分

 

『 新しい年度の初めにあたって 』 

 

主任司祭 使徒ヨハネ 田中 昇


 

  カトリック教会の教会法典には、小教区の主任司祭の司牧を支えるために司牧評議会を設置することができると定められています(536条)。この司牧評議会は、主任司祭の司牧、 教会の運営全体についての適正な判断を支える共同体を代表する信徒で構成される諮問機関です。ただし昨今のシノドスの議論や教皇文書からは、この司牧評議会は単純な諮問機関としてではなく、共同体司牧・運営に関して司祭と信徒が協働する組織、ないし連帯的に共同責任を負う組織として活躍が期待されているように感じられます。

 

それは小教区の兄弟たちの代弁者として司牧活動に協力するものと言ってもよいでしょう。(信者総会は、そもそも法定機関でもなければ議会制民主主義の決定機関のようなものでもありません)。このように本来、教会委員会は、単に教会のことを何でもやらねばならないお世話係ではないことがわかります。実際に働くのは私たち小教区のメンバー全員なのです。心身の状態から教会に頻繁に通うことができないと言う人でさえ祈りにおいて相互に支え合い共に歩むことができるのです。

 

そもそも小教区は聖職者の管理するものではなく、その地域に住む信仰者の共同体そのものです。そのメンバーは単に司牧者からお恵みを期待しているだけの羊ではありませんし、羊飼いの声を聞かない、閉鎖的で独善的、利己的な存在でもありません。小教区は神の家族、神の民、すなわち一聖公使徒継承のキリストの教会そのものを具体化する第一の場です。

 

そのためキリストの弟子として自らに向けられた主の召し出しをよく識別してください。信仰はみことばを聞くことから始まり、信仰を通して、回心、変容、希望と愛を生きるよう私たちは成長が期待されています。ですから主が喜ばれるため、進んで隣人に心を開いて愛徳を生きるよう励もうではありませんか。その第一歩として、小教区の営みを他人事ではなく自分事として意識的に受け止め皆で共に課題に取り組んでいこうではありませんか。 

 

 新しい年度の初めに当たり、キリストの御心に従って、よりよい信仰生活を共に営めるよう互いに支え合う組織づくりを期待します。教会は、傾聴と対話、相互の理解への心配り、教え合い、諭しあい、赦しあい、祈りあいながら、ともに歩む旅の仲間です。最後の晩餐で、互いに足を洗いあい互いに愛しあえ、と命じられた主のみことばを心に留めて私たちの共同体が主の御心にかなうものとなりますように。

 

 

 
 
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