2.十字架のしるし
- 7月25日
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更新日:7月26日
カトリック信者は祈りの初めに「父と子と聖霊の御名によって」と唱えながら十字架のしるしを行います。初代教会では日常のあらゆる場面で十字を切る習慣があり、それこそ信仰の証であり悪に対する守りと考えられていました。教父チリロはこの印を「忠実のしるし」であり「悪魔への脅威」と述べ、信者はそれを常に自らの上に印すよう勧めていました。旧約のエゼキエルは、額に「十字のようなしるし」を受けた正しい人々が神の裁きから守られたと述べており新約の黙示録もこれを継承し信者が神に属する者として区別される象徴としていました。現代の信者も十字架のしるしによって、世俗的考えや価値観から離れ神の保護を願いキリストの愛と正義に基づく生き方を選ぶ決意を新たにするのです。また「父と子と聖霊の御名によって」という言葉は、単なる祈りの形式ではなく「神の御名のうちに」祈るという深い意味を持っています。聖書では御名は神の本質と力を表すため、御名によって祈るとは神の臨在を招きその力に頼ることを意味します。新約聖書はイエスの名には癒しと赦し、悪を退ける力があると証言し、主の名において集うところにキリストが共におられると約束しています。つまりミサの冒頭で十字架のしるしを行うのは祈りと典礼全体を神に捧げ自分の行いを三位一体の神のうちに置くという宣言なのです。これは洗礼において授かった聖三位一体の命を思い起こしその恵みのうちに生きることを再確認する行為です。私たちは雑に習慣や形式的にではなく、敬虔に心を集中して十字架のしるしを行うべきなのです。それは、神の臨在を招く強力な祈りであり、私たちの生活を神の御名において生きる決意の表明だからです。
